多摩地区(永山、若葉台、はるひ野、唐木田、京王堀之内、南大沢)で中学受験専門塾をお探しなら…
生徒・保護者と先生の距離が近い塾、それがLet's多摩センター校。
小規模で面倒見がいい上に先生は中学受験のプロばかり。
私立中学校とのつながりも強いのがLet'sの合格力のポイントです。
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「子どもが漫画ばかり読んでいて、全然本を読みません。どうやったら、本を読むようになるでしょう?」
保護者のみなさんからこのような相談を受けることは、「今は昔」の話になりました。今や、漫画を読ませることすら大変になっています。「学ぶ」ことの基本は、「読んで、書く」ことから始まると思うのですが、中高生まで育ったデジタルネイティブ世代を学校現場ではどのように導いているのでしょうか。
社団法人全国図書館協議会の2025年の調査によると、図書室の平均蔵書数は中学校で約12000冊、高校では約25000冊。これは公立学校も入れた数字です。多摩地区から通学可能な範囲内の学校には20万冊を超える中央大学附属を筆頭に、恵泉(約9万冊)、明治大学明治(約5万冊)など「知の宝庫」を設えた学校があります。
ただ、近年では、調べ学習にコンピューターを使う場合も多く、図書館(図書室)はICT活用の場にもなっています。また、自習スペースとしての役割にも重きが行われるようになっています。
先に挙げた恵泉では、校舎を新しくした2003年当時から図書室を「メディアセンター」と改称し、図書の閲覧だけに捉われない、活字メディアと電子メディアの併用を見越した生徒の情報吸収と学習の場として設計が行われました。学園のシンボルであるガジュマルの木を切らず、あえて建物の中に生かしているのが、「問題解決学習」にも通じる園芸を教育の柱のひとつにする校風を象徴しているようにも思います。図書室に新しく購入する本は生徒自身の意見も反映させるとのことで、生徒代表の図書委員が購入する書籍を書店で探し、リストを作り、予算内におさまるように討論もする通称「選書ツアー」があります。また、環境・場としての図書室だけでなく、中1・2には先生たちが厳選したリストの中から年間6冊以上を選んで読み、その感想を記した「読書ノート」の取り組みがあります。もちろんノートには先生のコメントが付され、掲示もされます。
こういった取り組みが行われている学校としては、日本女子大附属中も非常に有名ですね。日本女子大附属中の場合、「読書→国語」だけにとどまらず、あらゆる教科で「読ませる」または「体験させる」+「書かせる」取り組みが行われます。ロイロノートをはじめとしたアプリの活用もあり、早く細やかな先生方の働きかけも行われます。手間のかけ方が、半端ではないです。読書指導という今回のテーマとズレるんですが、日本女子大附属中の3年間の理科実験回数は約120回。東京都市大付属中(武蔵工業大学付属が始まりという歴史を持つ理系に強い男子校)で約60回というのも、最低週1回の実験が行われる大変な回数です。実験は、予算計上から始まる実験資材の購入計画から始まって当日の安全管理まで、教員側にも大きな負担になります。東京都市大付属中では、理科の先生以外に、実験補助員というスタッフが雇用されているので、先生の実験準備の負担はやや軽減されるようです。それもあっての60回なんですが、やはりすごい回数です。一方、日本女子大付属中では、教員のみの運営で年40回の120回!。付属校の強みともいえますが、実験には考察とレポートがセットですから、取り組む子どもたちにも時間が必要になります。週5日制から週6日制への変更が発表され、賛否はあると思いますが、「手塩にかける」ためにはやはり時間が必要なのだなと感じました。
さて、読書指導の取り組みに話を戻します。
中高生に、いかに書籍に親しんでもらうか。そこに心を砕いているのは国語の先生ばかりではありません。どんな科目であっても、まず子どもたちに読んでもらわないと始まらない。
そして、先生だけではなく、図書館の司書の方々も展示の工夫などで働きかけを行われているのが、各校で感じられます。
桐朋中は、ここ数年毎年訪問させていただく学校の一つです。広報の先生が国語担当ということもあり、お話を伺うのが楽しいのも一つですが、図書室の工夫を拝見するのも楽しみの一つになっています。
桐朋中高出身者には、祖父世代の赤川次郎(小説家)や五味太郎(エッセイスト・絵本作家)もいますが、父世代として、数学者の森田真生(まさお)、「シジュウカラの言語」で世界的に著名な動物言語学者・鈴木俊貴をはじめとした有名な先輩方がいて、その著書が並んでいるのはいつものこと。これ以外に、司書の方が「これを前面に出すと生徒たちが書籍を手に取るのでは」と工夫した展示がなされています。昨年2025年は、NHK大河ドラマで蔦屋重三郎が描かれたこともあり、江戸中期から後期に至る黄表紙や滑稽本が前面に掲示されていました。高校〜大学時代、研究の必要性から日本古典文学体系(岩波書店)や日本古典文学全集(小学館)には親しんだ方ですが、大抵の場合、図書室の奥まったところに埃をかぶっているのが通常の光景です。しかしながら、桐朋ではこの年は入り口付近に書棚が設られていました。嵩張った書籍ですから、移動は大変です。こういった書籍は通例「禁退出本」なので、図書スペースでブラウジングするしかないのですが、アクセスしやすいスペースに移動されていたことが「読んでもらおう」という気持ちも伝わってきて、印象的でした。そして、今年は打って変わって一番手前にあったのは、部活小説特集。新旧合わせて約150冊が紹介されていました。なお、そのすぐ隣には、イスラム世界を理解するための書籍が何冊も紹介されていました。
(部活本の一例)
入試問題にもよく取り上げられるカテゴリーなのですが、青春小説として中高生には共感を得られる作品が多いのが特徴です。

最後に、桜美林中の取り組みを紹介します。
昨年(2025年)のゴールデンウィーク明け、町田の久美堂という書店で、「桜美林中の生徒が他の人に読んで欲しい本を紹介する販促ポップ」をその本とともに展示するコラボレーションが行われました。(その後、鶴川駅前図書館でも展示されたようです。)広報の先生からそのことはお聞きしていたのですが、実際に実物を見ると、作成した生徒たちの「熱意」が伝わってきます。今の中高生のことば(小学生もですが)で言えば「推しに懸ける熱」というのかもしれません。自分が好きな「物語」を熱意を持って誰かに伝える。その熱意は見知らぬ誰かを動かすものです。SNSで手軽に投稿したものではなく、考え、工夫し、表現する。それがリアルに目の前にいる人や仲間から評価されることは「いいね」よりもずっと価値のあるもので、その承認を得られることは正しい自信や自尊心につながる。学校での取り組みにはそんな点でも大きな意味があると思います。
学校を訪問させていただいた際に、そんなお話をしながら、「小学生に読ませてあげたい本をご紹介いただければ」と校長先生にお話したところ、後日、国語科の先生からご連絡をいただきました。展示されたポップの中から、受験生に読んで欲しい作品を選んでいただきました。
以下、その一覧と生徒作成のポップです。
| 恋に焦がれたブルー | 宇山佳佑 | 集英社 |
| 金の角持つ子どもたち | 藤岡陽子 | 集英社 |
| あと少し、もう少し | 瀬尾まいこ | 新潮社 |
| 52ヘルツのクジラたち | 町田その子 | 中央公論新社 |
| さがしもの | 角田光代 | 新潮文庫 |
| 君たちは今が世界 | 朝比奈あすか | 角川文庫 |
| 考える練習をしよう | マリリン・バーンズ | 晶文社 |
| ラベンダーとソプラノ | 額賀澪 | 岩﨑書店 |
| Spring(スプリング | 恩田陸 | 筑摩書房 |

※画像をクリックするとPDFが開きます
桜美林中からは、図書委員の生徒と先生方が選んだ「あなたに読んでもらいたい本はこれだ!」という冊子もいただきました。自習室の書棚にありますから、ぜひお手にとってご覧ください。(大学生になった卒業生が「この本は、この先生らしい」とニコニコしながら読んでことが印象的です)